キャリア採用の山野さんと鈴木さん
エイレックスにキャリア採用される人はさまざまなバックグラウンドを持っています。広報パーソンとしては10年以上のブランクがあった山野さんと、化粧品メーカーでセールスプロモーションをやっていた鈴木さん。縁あってエイレックスに入社した2人の場合は?
※本記事は2017年12月に取材した内容です
山野:わたしたちは2人ともちょっとイレギュラーだと思うのですが…。
鈴木:2人とも先にご縁があって、アルバイトからの入社なんです。
山野:わたしの場合は、新卒で入社したPR会社で先輩社員だったのが江良社長でした。結婚後に夫の仕事の関係で海外に暮らして、帰国したタイミングで社長から「バイトからでいいからキャリアを活かしてみない?」と声をかけられて。10年以上、広報の仕事から離れていてブランクもあったのですが、ちょうど一番下の子どもが小学1年生になったときで、自分でも社会と接点を持ちたい、貢献できることがあれば役立ちたいと、なにか仕事を探そうとしていたこともあり「バイトなら喜んで」とお受けして。2012年のことです。週3のアルバイトがいつの間にか週4になり、社員となって次男が小3になってからはフルタイムになりました。現在は、チームリーダーとして、クライアントやチームのメンバーに一定の責任を持つ立場で携わっています。
鈴木:わたしは前職を辞めて就職活動をしていた時期に、以前からの知人に管理部のアシスタント業務でのアルバイトを紹介されて。企業広報や危機対応の会社ということで「すごくできる優秀な人たちの集まりなのでは」と緊張していたことを覚えています。総務やアカウントチームのアシスタント業務を経て、2017年4月に入社して、外資系企業のコーポレート広報をサポートする業務に携わっています。
山野:キャッチアップというよりも、まったく別の新しいものでした。新卒入社のPR会社にいたのは90年代終わりだったので、インターネットの位置づけも今と全く異なりますし、メディアリレーションのやり方も情報量もぜんぜん違いますから。エイレックスは危機管理広報が強みであり、業界でもこれは知られていることもあり、既存のお客様や飛込でも様々な危機が舞い込み、対応していますので、ちょっと驚いていました。こんなに数多くの経験を積めば大抵の危機には驚かなくなるだろうな、と思います。また、メディアトレーニングも担当AEがアレンジをしますので、新たなチャレンジで新鮮です。ただ、ブランクが長すぎてどんなことも楽しかった。自分が働いたことの成果が見えるとかクライアントに御礼を言ってもらえるとか。ブランクがあったとはいえ、クライアントとのリレーションやアカウントの回し方など、広報コンサルやサービス提供の業務の流れがわかっていたことで、すぐに感覚がよみがえったと思います。
鈴木:前職はセールスプロモーションで、イベントやノベルティを企画して発注する側でした。扱っているものも販促品で「物」が中心。現在担当している広報の仕事はクライアントの担当者とのやり取りやメディアでも記者、編集者という「人」がメインです。そして「情報」を扱っている気がします。どうなるのか見えない部分が多くてついていくのに必死でした。
新聞の経済面にはどんな記事やコラムがあって、だれが書いているのか、どういった内容が取り上げられているのか、傾向はあるかなど基本的なことから始めました。約1年経って、ようやく点と点が繋がってきた感じです。
前職でやっていたことで役立っているのはイベントに関する業務です。エイレックスの中でもわたしたちのチームは、日常的に記者発表会やプレスイベント、一般消費者向けのイベントなどに携わるのですが、前職でもイベントの運営事務局として、副賞や表彰状の手配などの準備、当日運営・進行管理などをしていたので、流れややるべきことがある程度わかっていました。
山野:広報の仕事に戻って5年ですが、クライアントによっては初めて知る業種もあるので、常に新しいことを学んでいて、それが刺激になります。あらゆる業種がクライアントになる可能性があるので、違う業種にいた人もその経験が活かせるはず。化粧品の会社から依頼がきても鈴木さんに聞けば大丈夫、とか。
山野:入社してすぐのころはPR協会や経済広報センターの研修に何度も参加しました。その後も機会があれば受講しています。最近でも社内セミナーやオフサイトミーティングなどで研修する機会があるので、この年になってこんなに学ぶ機会があるのはありがたいと思います。
鈴木:たとえば媒体によってなんとなく違うことというのは、何年も経験しないとわからないことだと思うのですが、そうしたことを現役記者やベテラン広報担当者の方に教えてもらえると、実際の仕事で「あの研修で聞いたことだ」と役立ちます。
山野:ワーキングマザーに対してすごく理解のある会社だと思います。新卒で入った会社は、社員の8割が女性だったのに子供がいる人はいなくて、産休制度を利用したことがある人もいなかったんです。20年近く前ですから、まだまだ社会全体がそういう時代だったんですね。育児休業制度はあっても、実際にはほとんど使われていないという。5年前にエイレックスに入社したときには、ワーキングマザーがすでに3、4人いたのはとても心強かったです。自分より若い人、新卒で入社した20代の社員も産休育休を取得して復帰していて。
鈴木:入社して感じたのが、社員の家族を大事にする会社だということです。チーム内でも何かあったときに休みやすい雰囲気がありますし、協力やバックアップはすごいなと思います。メリハリがあって、やるときはやる。トラブルがあればみんなでバックアップ。だからみなさん続けていけるのかな。
山野:わたしは入社したときに下の子が小学生でしたから、子供の急な病気というのは少なくなっていました。まだお子さんが保育園のママさんたちは大変だろうなと思います。ただ、個人的には仕事を続けているほうがオンオフの切り替えできて子育てにもいい影響がある気がします。
鈴木:広報会社に対して持っていたイメージが“テッペン”(深夜0時)まで働く、というものだったので、入社前に「残業がほとんどない」と聞いてもほんとかな?? とちょっと疑っていました。でも実際、19時を過ぎると帰る人が多いです。わたしも自分の時間や家族との時間を作りやすいですね。
山野:クライアントに相談されて頼りにしてもらえているとやりがいを感じます。チームで相談して実行したことで、クライアントが喜んでくれるのが一番うれしい。広報の仕事というとパブリシティの仕事が基本でしたが、今はメディア対応だけでなく、経営課題に対してどう対応するか、レピュテーションやブランディング、危機対応に対してコンサルティングをしてクライアントと一緒に考えてという業務は広報の本質的なことでもあるので。
鈴木:日々のひとつひとつのことですが、記者との信頼関係を積み重ねられたと感じるときや、イベントに懇意にしている記者が来てくれてクライアントに満足してもらえたときです。
山野:新しいものに敏感な人。
鈴木:以前セミナーで聞いたのは、コンビニに入った時に商品の並びでトレンドをつかめる人は広報に向いているそうです。情報収集が早いから。
山野:人と話すのが好きな人、文章を書くのが好きな人。ただ、あらゆる経験を活かせるのが広報です。
鈴木:枠が狭くないですよね。広いからこそどんな業種の人がきてもその人の経験が活かせる。
山野:わたしは専業主婦や子育て期間も長かったのですが、それも生活者の視点ということで活かせていると思います。引き出しが多ければ多いほどプラスになる仕事です。